ANAアップグレードポイントはANAの上級会員ステイタスを保有している方のみが入手することのできる、ANAサービスに利用可能なポイントです。この記事では、ANAアップグレードポイントについて、入手方法から利用方法まで解説していきます。
アップグレードポイントとは
1月~12月のANAグループ運航便の利用で獲得したプレミアムポイント数に応じて決定された、翌年度のプレミアムメンバーにプレゼントされる特別なポイントです。アップグレードポイントを使用することで、座席クラスのアップグレードや、ラウンジの利用ができるようになります。より快適な旅行のために付与されたポイントといえます。
アップグレードポイントの入手方法
付与対象者
アップグレードポイントはANA上級ステイタス会員を対象に付与されます。具体的には次の3つの区分があります。
- ダイヤモンドメンバー
- プラチナメンバー
- ブロンズメンバー
ブロンズ→プラチナ→ダイヤモンドの順番にステータスが上がっていきます。
各ステイタスの特典については下記の記事をご覧ください。
ダイヤモンドについてはこちら
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【ANAプレミアムメンバー・ダイヤモンドステイタス】特典一覧・達成の方法と保有するメリット
続きを見る
プラチナについてはこちら
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【ANAプレミアムメンバー・プラチナステイタス】特典一覧・達成の方法と保有するメリット
続きを見る
ブロンズについてはこちら
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【ANAプレミアムメンバー・ブロンズステイタス】特典一覧・達成の方法と保有するメリット
続きを見る
付与されるアップグレードポイント数
前年の1月から12月までに獲得したプレミアムポイント数(PP数)に応じて、アップグレードポイントが付与されます。PP数ごとのアップグレード数は下記のとおりです。
このプレミアムポイントのうち、ANAグループの運航便以外で貯めたポイントは、アップグレードポイントの対象になりませんので注意が必要です。
1PPを獲得しただけでも、4アップグレードポイントがもらえます。さらに、「ダイヤモンドサービス」メンバー、「プラチナサービス」メンバー、「ブロンズサービス」メンバーかつスーパーフライヤーズ本会員のお客様(家族会員様は対象外)には、これに加えて4ポイントの追加付与があります。
ですので、SFC修行を行って、ANA便のみで5万PPを獲得できた場合は、翌年に20ポイントに加えて4ポイントの合計、24アップグレードポイントが付与されることになります。
SFC修行については下記をご覧ください。
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【ANA・SFC修行の概要】安く効率的に取得する方法を解説
続きを見る
ANA便に乗らずに、PPが付与されていない状態で、SFCを維持したとしても、アップグレードポイントはもらえません。
アップグレードポイントの使い道
アップグレードポイントの使い道
- 座席のアップグレード
- ラウンジ入室
- ANAスカイコインに交換
アップグレードポイントは以上のような使用方法があります。
座席クラスのアップグレード
国内線のアップグレード
国内線は普通席からプレミアムクラスに、1人あたり一律4アップグレードポイント使用することによりアップグレード可能です。搭乗日の2日前に空席がある場合のみ利用できます。また、2親等以内の親族に利用可能です。
実際にお金を支払ってアップグレードした場合は3000円から14000円の幅があります。距離に応じて金額が変動します。アップグレードポイントの利用であれば、距離にかかわらず一律4ポイントの消費ですので、距離の遠い14000円区間のほうがお得度合いは高いです。
国際線のアップグレード
国内線に比べて国際線のアップグレードは少し複雑です。
国際線は4~20アップグレードポイントを使用することで、プレミアムエコノミーやビジネスクラス、ファーストクラスにもアップグレードすることができます。
国内線は2日前にならないとアップグレードできませんが、国際線はいつでもアップグレードできます。ただし、アップグレードできる座席数には限りがあることと、対象運賃で購入する必要があることという制限があります。
行先や購入した座席ランクにより必要となるアップグレードポイント数が異なります。
エコノミークラスとプレミアムエコノミーからファーストクラスにアップグレードすることはできません。
必要ポイント数は次の通りです。
対象の運賃
旅程開始エリア | エコノミークラスからプレミアムエコノミー | プレミアムエコノミー・エコノミークラスからビジネスクラス | ビジネスクラスからファースト クラス |
---|---|---|---|
日本地区旅程開始 | Y/B/M/U/H/Q/Vクラス | G/E/Y/B/M/Uクラス | J/C/D/Zクラス |
日本地区以外の旅程開始 | Y/B/M/U/H/Q/Vクラス | G/E/Y/B/M/U/Hクラス | J/C/D/Zクラス |
羽田→シンガポール便の例
エコノミーのフレックス運賃です。左下のアップグレードという箇所を確認してみましょう。
この場合、プレミアムエコノミーとビジネスクラスへのアップグレードが対象となっています。
成田→ホノルル便の例
安価な運賃であるエコノミーのスーパーバリュー運賃です。
この場合、アップグレードは対象外となっています。最安値の運賃を選択した場合、アップグレードができないことが多く、高めの設定の運賃を選択する必要があるようです。
検索時点で、プレミアムエコノミーやビジネスクラスへのアップグレードが可能な運賃を選択して検索することができます。
アップグレードの空席情報を表示すると、下記のように、「空席あり」もしくは「空席待ち」の表示がされます。
以上が国内線、国際線のアップグレードでした。使える場面が限られるかもしれませんが、アップグレードポイントの有効な使い方といえます。
ラウンジ利用
アップグレードポイントを使用することにより、同行者、特典利用者登録済みの方がANAラウンジに入室することができます。
必要なアップグレードポイントは次の通りです。
国内線の場合
ステイタス | 本人+同行者1人 | 同行者2~4人目 特典利用登録済の方 |
ダイヤモンド | 〇 | 2アップグレードポイント |
プラチナ | 〇 | 2アップグレードポイント |
ブロンズ | 2アップグレードポイント | 2アップグレードポイント |
スーパーフライヤーズ | 〇 | 2アップグレードポイント |
国際線の場合
ステイタス | 本人+同行者1人 | 同行者2~4人目 特典利用登録済の方 |
ダイヤモンド | 〇 | 4アップグレードポイント(SUITEの場合) 3アップグレードポイント |
プラチナ | 〇 | 3アップグレードポイント |
ブロンズ | 3アップグレードポイント | 利用不可 |
スーパーフライヤーズ | 〇 | 利用不可 |
ANA SKYコインに交換
アップグレードポイントを消費することができなかった場合は、主にこちらのスカイコインに交換することになるかと思います。
1アップグレードポイントあたりANA SKYコイン1000コインに交換することができます。
ANA SKYコインは、航空券や旅行商品の支払いに現金と同じような扱いで使用することができます。1コイン=1円の価値があります。
また、座席のアップグレードなどと異なり、制限等はないため、交換しやすいというのもメリットではあります。
アップグレードポイントの有効期限
アップグレードポイントには有効期限があります。付与された年度内、4月1日~翌年3月31日(日本時間)の搭乗・利用分までとなっています。未使用のアップグレードポイントを翌年4月1日以降に持ち越すことはできません。
期限が切れる前に、ANAスカイコインに交換するなど、1ポイントも残らず消費するようにしましょう。