ANAマイラー必見の「ANAスカイコイン」。
名前は聞いたことがあっても、「マイルとどう違うの？」「本当にお得なの？」と疑問に思っている方も多いでしょう。
本記事では、ANAスカイコインの基本から、マイルとの違い、メリット・デメリット、具体的な活用シーンまで、10,000字超えの徹底解説をお届けします。
SFC修行やマイル修行をしている方も、これからANAを使った旅を計画している方も、ぜひ参考にしてください。
ANAスカイコインとは
ANAスカイコインとは、全日本空輸（ANA）が発行する「ANAウェブサイト限定の電子通貨」です。
簡単に言うと、1コイン=1円として、ANAの航空券や旅行商品に充てて支払いができるポイントのような存在です。
ANAマイルから交換して入手するのが一般的で、マイルの有効期限が近い場合の救済策や、特典航空券が取れない場合の代替手段として非常に便利です。
ここでは、まずANAスカイコインの基本的な定義と、その価値、利用できる範囲について詳しく見ていきましょう。
ANAスカイコインは、ANAウェブサイトからの予約にのみ使える「ANA内専用通貨」です。
現金と同じ感覚で、航空券やパッケージツアーの支払いに使え、利用単位は10コイン（=10円）からとなっています。
ANAマイルは航空券との交換が前提ですが、スカイコインは「購入」に充てるため、購入した航空券にはマイルやプレミアムポイントが積算される点が大きな違いです。
ANAスカイコイン
- 10コイン単位（10円分）で利用可能
- 燃油サーチャージにも利用可能
- 購入した航空券はマイルがたまる
使い道
スカイコインは、ANAウェブサイトでの以下の支払いに利用可能です。
- 国内線航空券
- 国際線航空券
- ANAトラベラーズ（ANA旅行商品）
マイルで予約する特典航空券とは異なり、現金で買うのと同じ扱いなので、空席さえあればどの便でも予約が可能。
さらに、燃油サーチャージや空港施設使用料など、現金支払い時にかかる追加料金にも使えます。
現金と同様に使うことができる
スカイコインは航空券の購入や旅行代金の支払い時に、現金やクレジットカードの支払いと同様に、10円単位で利用することができます。手続きも通常の航空券を購入するやり方と同じです。航空券の予約手続きを行い、支払い方法の選択画面にて、「ANA SKYコイン」を選択します。他の支払い方法を組み合わせて利用することができます。
ANAスカイコインの特徴
ANAスカイコインは、単なる「マイルの代替手段」ではありません。
現金同様の使いやすさや、マイルにはない柔軟性があることから、特典航空券派の人も上手に併用することで、旅の選択肢をぐっと広げてくれます。
ここでは、ANAスカイコインの代表的な特徴について3つのポイントに絞って解説します。
現金感覚で使える利便性
スカイコインは、ANAのウェブサイト上で「現金支払いと全く同じ感覚」で使えます。
予約の際、支払い方法の選択画面で「ANAスカイコインを利用する」を選ぶだけ。
一部だけスカイコインで払い、残りをクレジットカードや現金で支払うといった併用も可能です。
この自由度が、特典航空券の「全額マイルが必要」という縛りとは大きく異なる点です。
例えば、片道15,000円の航空券に対して、スカイコインを8,000円分使い、残り7,000円をクレジットカードで払う、という使い方もできます。
また、燃油サーチャージや空港利用料といった、マイルではカバーできない部分もスカイコインなら支払えるのも大きな利点です。
燃油サーチャージにも利用可能
国際線の利用者を悩ませるのが、時期によって数万円単位になる「燃油サーチャージ」です。
特典航空券で国際線を予約した場合、この燃油サーチャージや各種税金は別途現金で払う必要がありますが、スカイコインならこれらの料金もカバーできます。
「マイルは貯めているけれど、燃油サーチャージを払うのが負担…」という人にとって、スカイコインは非常にありがたい存在です。
購入した航空券でマイルとプレミアムポイントが貯まる
スカイコインを使って購入した航空券は、あくまで「有償航空券」です。
特典航空券はマイルもプレミアムポイントも積算されませんが、スカイコインで購入した航空券なら、通常通り搭乗マイルやプレミアムポイントが積算されます。
このため、SFC修行やダイヤモンド修行をしている人にとっては、スカイコインが強い味方になります。
例えば、貯めたマイルをスカイコインに交換し、プレミアムクラスの航空券を購入すれば、上級会員へのステータス獲得がぐっと近づきます。
ANAマイルとの違い
ANAスカイコインとANAマイルは、どちらもANAで旅する際に活用できる大切な資産です。
しかし、その性質や使い勝手には大きな違いがあります。
ここでは、スカイコインがマイルとどのように異なるのか、ポイントごとに比較しながら詳しく解説していきます。
少額から使えるスカイコイン
マイルは、特典航空券や座席アップグレードなど「まとまったマイル数」が必要な場面でしか使えません。
例えば、東京⇔沖縄の往復特典航空券は最低でも12,000マイル必要です。
一方、スカイコインなら10コイン（=10円）から使えるため、わずかなマイルからでも航空券の代金に充てることができます。
マイルの有効期限が迫っていて、「あと少ししか残っていないけど消えちゃうのはもったいない…」という時に、スカイコインに交換して使い切る、という使い方もおすすめです。
予約の取りやすさ
特典航空券の最大のデメリットは「空席が少ない」ことです。
特に繁忙期や人気路線は、特典用の座席がすぐに埋まってしまい、希望の時間や日にちで取れないケースが多々あります。
スカイコインは、あくまで現金同様に航空券を購入する仕組みなので、空席がある限り予約可能です。
「特典航空券は満席だけど、現金購入ならまだ席がある」という場合に、スカイコインを活用すると便利です。
スカイコイン利用時のマイル積算
特典航空券で搭乗した場合、そのフライトではマイルもプレミアムポイントも積算されません。
一方、スカイコインを使って購入した航空券は有償扱いなので、搭乗マイル・プレミアムポイントがしっかり貯まります。
このため、上級会員を目指している人にはスカイコインの方が向いていると言えるでしょう。
例えば、修行目的で同じ路線を繰り返し飛ぶ場合、スカイコインを活用して航空券を購入しつつ、マイルとプレミアムポイントを稼ぐ、というのが定番の戦略です。
ANAスカイコインの取得方法
スカイコインを取得する方法は、大きく２つです。ANAマイルを交換する方法と他社ポイントを交換する方法です。
ANAマイルをスカイコインに交換する
マイルを交換する場合は、交換レートがANA会員ステータスやANAカードの種類によって交換比率が異なります。１マイルからスカイコインに交換することができますので、有効期限が切れそうなマイルも有効活用できます。
交換マイル数が多いほど交換比率は上がります。交換する際は、50,000マイル以上が最も交換比率が高いです。詳しくは以下の一覧表をご覧ください。
＜マイル→ANA SKYコインはこちら（公式サイト）＞
■マイルからANA SKY コインに交換する（PCでのお手続き）
■マイルからANA SKY コインに交換する（スマートフォンでのお手続き）
ANA「ダイヤモンドサービス」メンバー、ANA「プラチナサービス」メンバー、ANA「ブロンズサービス」メンバー
| 交換マイル数 | 交換後コイン数 |
|---|---|
| 1～9,999マイル | 1～9,999（1倍） |
| 10,000マイル | 13,000（1.3倍） |
| 20,000マイル | 28,000（1.4倍） |
| 30,000マイル | 45,000（1.5倍） |
| 40,000マイル | 64,000（1.6倍） |
| 50,000マイル～ 200,000マイル | 85,000（1.7倍）～340,000（1.7倍） |
ANAカード プレミアム、ANAゴールドカード、SFC
| 交換マイル数 | 交換後コイン数 |
|---|---|
| 1～9,999マイル | 1～9,999（1倍） |
| 10,000マイル | 12,000（1.2倍） |
| 20,000マイル | 26,000（1.3倍） |
| 30,000マイル | 42,000（1.4倍） |
| 40,000マイル | 60,000（1.5倍） |
| 50,000マイル～ 200,000マイル | 80,000（1.6倍）～320,000（1.6倍） |
ANAカード（ワイド・一般）、AMCモバイルプラス会員
| 交換マイル数 | 交換後コイン数 |
|---|---|
| 1～9,999マイル | 1～9,999（1倍） |
| 10,000マイル | 12,000（1.2倍） |
| 20,000マイル | 26,000（1.3倍） |
| 30,000マイル | 42,000（1.4倍） |
| 40,000マイル | 60,000（1.5倍） |
| 50,000マイル～ 200,000マイル | 75,000（1.5倍）～300,000（1.5倍） |
ANAマイレージクラブカード
| 交換マイル数 | 交換後コイン数 |
|---|---|
| 1～9,999マイル | 1～9,999（1倍） |
| 10,000マイル | 12,000（1.2倍） |
| 20,000マイル | 24,000（1.2倍） |
| 30,000マイル | 36,000（1.2倍） |
| 40,000マイル | 48,000（1.2倍） |
| 50,000マイル～ 200,000マイル | 60,000（1.2倍）～240,000（1.2倍） |
マイルからスカイコインに交換するときのおすすめ
一番交換比率が高くなるのは50,000マイルを一度に交換した場合です。50,000マイルまで貯めてから交換することがまず第一におすすめとなります。
また、ANAのステータスを保有していない場合は、ANAゴールドカードの保有がお勧めで、最大1.6倍の交換レートにすることができます。
ココに注意
一度交換したスカイコインは、マイルに戻すことはできません。スカイコインに交換する際は、戻せないことを理解したうえで、計画的に交換しましょう。
他社ポイントからスカイコインに交換する
他社ポイント（提携パートナー）からスカイコインに交換することも可能です。スカイコインは、本人名義（他社ポイント）→本人名義（ANA)のみ移行が可能です。本人名義以外のANAマイレージクラブへの交換はできません。
ANAスカイコインに交換可能な他社ポイント一覧
| 名称 | ロゴ | 換算率 |
| セゾン |  | 永久不滅ポイント1ポイント⇒4.5コイン |
| フォートラベル |  | 500フォートラベルポイント⇒ 50コイン |
| エポス |  | 1エポスポイント⇒ 1コイン |
| ヤマダポイント |  | 1ポイント⇒1コイン |
| nanacoポイント |  | nanacoポイント500ポイント⇒ 500コイン |
| Oki Dokiポイント |  | 1ポイント⇒ 3コイン |
| ダイナースクラブ |  | 1,000ポイント⇒1,200コイン |
| Gポイント |  | 1Gポイント⇒1コイン |
| PeX |  | 1,000ポイント⇒100コイン |
| ネットマイル |  | ネットマイル1000mile⇒500コイン |
| ラブリィポイント |  | ラブリィポイント3,000ポイント⇒3,000コイン |
| ベネポ |  | ベネポ500ポイント⇒500コイン |
| ライフカード |  | サンクスポイント200ポイント⇒900コイン |
| AMEX |  | メンバーシップ・リワード・プラス ANAアメリカン・エキスプレス提携カード メンバーシップリワード（ポイント移行コース） アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラーカード メンバーシップリワードにご登録のカード会員様 メンバーシップ・リワード1,000ポイント⇒1,000ANA SKY コイン *アメリカン・エキスプレス オンライン・サービスにログイン後、移行レートが反映されます。メンバーシップ・リワード・プラス ANAアメリカン・エキスプレス提携カード メンバーシップリワード（ポイント移行コース） アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラーカード メンバーシップリワード以外のカード会員様 メンバーシップ・リワード3,000ポイント⇒1,000ANA SKY コイン |
アップグレードポイントを交換する
ANAのステイタス会員に付与されるアップグレードポイントから交換することができます。
１アップグレードポイントあたりANA SKYコイン1000コインに交換することができます。
アップグレードポイントについては下記記事にて解説しています。
-
【解説・利用方法】ANAアップグレードポイントとは？入手方法もご紹介
続きを見る
ANA Pocketで貯める
ANA Pocketは、徒歩、電車、自転車、自動車、飛行機などの毎日の移動に対して、移動手段や距離に応じてポイントが貯められるアプリです。ANA Pocketは、徒歩、電車、自転車、自動車、飛行機などの毎日の移動に対して、移動手段や距離に応じてポイントが貯められるアプリです。
貯めたポイントは、ガチャを回すことで、ＡＮＡマイルやＡＮＡ ＳＫＹコイン等が当たります。スカイコインは無料で貯めることができますので、アプリをインストールしておくことをお勧めします。
-
ANA Pocket使い方・貯め方解説！マイルガチャPro版のレビュー評判
続きを見る
ANAスカイコインの利用方法
スカイコインの対象はすべて、ANAウェブサイトでのみ利用可能です。
- 国内線航空券
- 国際線航空券
- ANATravelers
以上の場合に、スカイコインを利用することができます。
マイルでは予約できなかった特典航空券も、スカイコインを利用して通常航空券なら空席があるという場合に、強い効果を発揮します。
スカイコインを利用した航空購入方法は、通常の現金やクレジットカード決済の手順と変わりません。予約が完了したら、購入手続きをして、支払いの場面で、スカイコインを「利用する」を選択します。使用するコイン数を入力したら、残りを通常の支払いをします。
以上が、スカイコインの使い方になります。
さらに詳しく
スカイコインの払い戻しは可能です。キャンセルなど返金が生じた際には、払い戻し時点で有効期限が切れていないもののみスカイコインが戻ります。
ANAスカイコインのメリット
ANAスカイコインは、ANAマイルの活用法のひとつとして、多くのメリットがあります。
単に「マイルが現金になる」というだけではなく、旅の自由度を広げたり、無駄なくポイントを使い切れたりする柔軟さが魅力です。
ここでは、代表的なメリットを3つに絞って詳しく紹介します。
少額でも使える柔軟性
スカイコインは10コイン（=10円）から利用可能です。
マイルは特典航空券の最低必要マイル数まで貯めなければ使えませんが、スカイコインは少額でも航空券代に充てることができます。
例えば、「あと2,000マイルしかないが有効期限が切れそう」という場合でも、2,000マイルをスカイコインに交換し、航空券代の一部に使うことができます。
この柔軟さは、特典航空券にはない大きな魅力です。
予約の取りやすさと自由度
特典航空券は枠が少なく、混雑期にはなかなか取れないこともあります。
スカイコインは有償航空券の購入に使えるため、空席がある限り予約が可能です。
出発日や便の選択肢が多いので、急な出張や旅行計画でも安心して利用できます。
特にゴールデンウィークやお盆、年末年始などの繁忙期に強いのはスカイコインの大きな強みです。
有効活用しやすい有効期限
マイルの有効期限が近づいても、「まだ必要なマイル数に達していない…」というケースはよくあります。
そんな時に、スカイコインへ交換してしまえば、さらに12か月間有効期限が延びるので、期限切れを防ぎながら使い道を確保できます。
キャンペーンやセールに合わせて、タイミングを見ながら使える点もメリットのひとつです。
例えば、マイルが失効しそうなタイミングでまとめてスカイコインに交換しておき、後日お得なセール運賃が出たタイミングで利用する、といった活用法が可能です。
ANAスカイコインのデメリット
ANAスカイコインは便利で柔軟に使える反面、注意すべきポイントやマイルにはないデメリットも存在します。
しっかり理解しておかないと、「こんなはずじゃなかった」ということにもなりかねません。
ここでは、代表的なデメリットを3つ解説します。
有効期限が短い
ANAスカイコインの有効期限は、基本的に「交換した月の12か月後の末日」です。
例えば、4月15日に交換した場合、翌年4月30日が期限です。
マイルは通常36か月間有効なので、それと比べるとスカイコインは短く、期限切れリスクが高い点には注意が必要です。
交換したらなるべく早めに使い道を決めるのがおすすめです。
マイルに戻すことはできない
一度マイルからスカイコインに交換すると、元に戻すことはできません。
「やっぱりマイルのまま貯めて特典航空券にしたかった」ということがあっても、スカイコインからマイルに戻す仕組みはありません。
このため、交換する際は「有効期限までに必ず使い切れるか」をしっかり検討する必要があります。
家族分に使えないケースがある
スカイコインは「本人名義」で管理されるため、他の家族のANAマイレージクラブ番号に紐付いた予約では使えません。
家族の航空券代を自分のスカイコインで支払う、といったことは基本的にできず、別途ANAファミリーマイル制度などを活用してマイルを合算し、スカイコインに交換する必要があります。
この手間が少し面倒なのもデメリットのひとつです。
ANAスカイコインの有効期限と注意点
ANAスカイコインを使いこなす上で、最も気を付けたいのが「有効期限」です。
有効期限を過ぎると、そのスカイコインは無効となり、どんな理由があっても復活はできません。
ここでは、有効期限の基本ルールと、覚えておきたい注意点について解説します。
有効期限の起算日と期限の数え方
スカイコインの有効期限は、マイルから交換した日が起算日です。
交換月の12か月後の月末が期限となります。
例えば、2025年7月10日に交換した場合、有効期限は2026年7月31日です。
有効期限は「搭乗日基準」ではなく、「利用日基準」なので、航空券を予約・購入するタイミングで有効であれば問題ありません。
購入した航空券の搭乗日が有効期限を過ぎていても、購入が有効期限内なら利用可能です。
キャンペーンによる特例
キャンペーンなどで付与されたスカイコインは、有効期限が通常より短い場合や、特定の条件が付くことがあります。
例えば「6か月以内に利用」といった期限設定や、「国内線限定」などの制限が設けられることもあるので、獲得時に必ず詳細を確認しておきましょう。
払い戻し時の有効期限
スカイコインを利用して購入した航空券をキャンセルした場合、払い戻されるスカイコインは「払い戻し処理時点でまだ有効なもの」に限られます。
有効期限を過ぎたスカイコインは、払い戻し対象外になるため、購入後も有効期限の管理は忘れずにしておく必要があります。
有効期限の管理は、ANAウェブサイトのマイページで簡単に確認できるので、定期的にチェックし、無駄のないように計画的に使い切りましょう。
家族での利用方法
ANAスカイコインは非常に便利ですが、利用できるのは「本人名義のANAマイレージクラブ番号に紐付いた予約」に限られます。
つまり、自分が持っているスカイコインを、そのまま家族の予約に使うことはできません。
家族旅行や両親への航空券のプレゼントを考えている場合には、少し工夫が必要です。
ここでは、家族でスカイコインを活用する方法を紹介します。
ANAカードファミリーマイルとの併用
家族のマイルを合算してからスカイコインに交換する方法が、最も現実的です。
ANAカードファミリーマイル制度に登録していれば、家族全員のマイルを1つの口座にまとめることができます。
合算したマイルを代表者がスカイコインに交換し、代表者名義で家族全員分の航空券を予約する、という流れです。
例えば、夫・妻・子どもそれぞれが貯めたマイルをまとめてスカイコインに交換し、父親名義でまとめて予約する、という形なら可能です。
合算時の流れと注意点
ファミリーマイルの登録手続きはANAウェブサイトから申し込めます。
登録完了後は、家族間でマイルを合算できるようになり、代表者が自由に使えます。
ただし、ファミリーマイルの合算は「マイル単位」で行う必要があり、スカイコインに交換後に合算することはできません。
また、登録できるのは二親等以内の家族に限られる点にも注意しましょう。
例えば、兄弟や祖父母、孫までならOKですが、友人や遠縁の親戚は対象外です。
このように、あらかじめ家族でマイルを合算してからスカイコインに交換することで、家族旅行でも無駄なくポイントを活用できます。
ANAスカイコインの活用シーン
ANAスカイコインは、その柔軟性と利便性から、さまざまな場面で役立ちます。
特に、特典航空券にはない強みを活かしたり、旅費を抑えつつステータス獲得を目指す人にとっては、非常に有効な選択肢となります。
ここでは、スカイコインの代表的な活用シーンを具体的に紹介します。
SFC修行・マイル修行での活用
ANAの上級会員資格（プラチナ・ダイヤモンド）やスーパーフライヤーズカード（SFC）を目指す「修行僧」にとって、スカイコインは必須アイテムです。
なぜなら、スカイコインで購入した航空券は有償扱いなので、搭乗時にマイル・プレミアムポイントがしっかり積算されるからです。
例えば、貯まったマイルをスカイコインに交換し、それを元手に国内線やプレミアムクラスの航空券を購入して修行すれば、現金の出費を最小限に抑えつつ効率よくポイントを稼げます。
特典航空券が取れない時の代替手段
人気路線や繁忙期は、特典航空券の空席がすぐに埋まってしまうもの。
そんな時に、スカイコインで通常購入すれば、空席がある限り希望の便に乗ることが可能です。
特に、ゴールデンウィークや年末年始の家族旅行など、絶対に外せない予定の時に重宝します。
少額マイルの有効活用
「もうすぐ有効期限が切れそうな2,000マイルがあるけど、特典航空券には全然足りない…」という場面でも、スカイコインなら問題ありません。
わずかなマイルでも交換して航空券代の一部に充てられるため、ムダなく使い切ることができます。
端数や期限切れ防止のための「マイルの出口戦略」としても非常に優秀です。
このように、ANAスカイコインは、特典航空券とは異なる柔軟な使い方ができるので、上級会員を目指す修行にも、家族旅行の費用負担軽減にも、幅広く活躍します。
スカイコイン利用時の裏技・テクニック
ANAスカイコインは、ただ単純に航空券代に充てるだけでも十分便利ですが、ちょっとしたコツやテクニックを知っておくと、さらにお得で効率的に活用することができます。
ここでは、知っておいて損はない裏技や活用法を3つご紹介します。
有効期限の管理術
スカイコインの有効期限は12か月と短いため、うっかりすると失効してしまうことも…。
これを防ぐためには、計画的に交換し、なるべく早いタイミングで使用予定を立てておくのが鉄則です。
「とりあえず交換しておいて使い道は後で考える」のではなく、「次の旅行の予約に充てるために交換する」というスタンスがベスト。
特にANAのタイムセールやバーゲン運賃に合わせて交換・購入すると、旅費を大きく節約できます。
スカイコイン払いと他支払いの併用
スカイコインは全額で使い切らなくても、手持ちの範囲で一部だけ充当し、残りはクレジットカードなどで支払えます。
例えば、「持っているのは30,000コインだけど、航空券は50,000円」という場合、30,000コインを利用し、残り20,000円はクレジットカードで決済可能。
これなら無理に大量のマイルを交換する必要もなく、手持ちのリソースを有効活用できます。
燃油サーチャージへの優先充当
特典航空券では必ず現金で支払わなければならない燃油サーチャージや空港利用料も、スカイコインなら支払い可能です。
そのため、「特典航空券のためにマイルは残しておきたいけど、燃油サーチャージはスカイコインで払いたい」というケースにぴったり。
こうした細かい費用をスカイコインで抑えることで、旅行全体の出費を軽減することができます。
スカイコインは、使い方次第で「旅費の節約ツール」にも、「修行のためのポイント稼ぎアイテム」にもなります。
賢く計画して、あなたの旅スタイルに合わせて活用してみてください。
スカイコイン利用時の注意点
ANAスカイコインは便利でお得な一方、利用する際に気を付けたいポイントもいくつかあります。
これらの注意点を理解したうえで活用することで、失敗や後悔を防ぎ、より賢い使い方ができます。
ここでは、特に重要な注意点を3つ解説します。
マイルには戻せない
スカイコインは一方通行の仕組みです。
一度マイルからスカイコインに交換してしまうと、元のマイルに戻すことはできません。
「やっぱり特典航空券で使いたかった…」と思っても戻せないので、事前に計画を立てて本当に必要なタイミングで交換するようにしましょう。
特に、上級会員修行をしている人以外は、特典航空券のほうが価値が高いケースもあるので、用途をしっかり考えることが大切です。
家族分に使えないケース
スカイコインは「本人名義のANA番号に紐付く予約」でのみ利用できます。
家族旅行や両親のチケットを自分のスカイコインで購入する、といったことは基本的にはできません。
ただし、ファミリーマイル制度を利用して家族のマイルを合算し、それをスカイコインに交換する、という間接的な方法なら可能です。
予約時に家族の分もまとめて取るなら問題ありませんが、名義の違う人の予約に単独で使えない点に注意しましょう。
ステータス維持のための計画的利用
スカイコインは、修行やステータス維持のために有効活用されることが多いですが、無計画に使うと必要以上にマイルを消費してしまうことも。
「今年は修行するか決めていないのに、先にマイルを全てスカイコインにしてしまった…」という声も少なくありません。
ステータス維持や取得を意識しているなら、毎年の搭乗予定を見据えた上で、必要な分だけをスカイコインに交換するようにしましょう。
以上のように、便利なスカイコインも使い方次第で損をするリスクがあります。
あらかじめ用途と計画を決め、賢く活用することがポイントです。
スカイコインのキャンセル・払い戻し
スカイコインを使って購入した航空券や旅行商品を、やむを得ずキャンセルするケースもあるでしょう。
このときに「スカイコインは戻ってくるのか？」というのは、多くの方が気になるポイントです。
ここでは、スカイコインのキャンセル時の取り扱いや注意点について解説します。
有効期限内なら戻る仕組み
スカイコインを利用して購入した航空券や旅行商品をキャンセルした場合、その支払いに使われたスカイコインは原則として払い戻されます。
ただし、払い戻し時に有効期限が切れていない分のみが返ってくる、という点が重要です。
たとえば、払い戻し処理が完了する時点で有効期限が過ぎていた場合、そのコイン分は戻りません。
このため、キャンセルする可能性がある場合は、有効期限に余裕のあるスカイコインを使うのが無難です。
払い戻し時の具体例
例えば、スカイコインの有効期限が「2025年7月末」の場合、同年6月に購入した航空券を7月にキャンセルしたなら、スカイコインは戻ってきます。
しかし、8月以降にキャンセル処理をしても、期限切れのため戻ってきません。
また、キャンセル手数料が発生する場合は、その分が差し引かれるので注意してください。
払い戻し後の使い道
払い戻されたスカイコインは、残りの有効期限内であれば再度予約に利用可能です。
ただし、有効期限の延長はされないため、払い戻し後は早めに使い切る計画を立てましょう。
このように、キャンセルや変更の際には「有効期限が切れていないか」「手数料がどれくらいかかるか」を必ず確認し、ムダにならないよう気を付けることが大切です。
スカイコインとマイルの賢い併用術
ANAスカイコインとANAマイルは、それぞれ異なる強みを持つ資産です。
どちらか一方に偏るのではなく、うまく併用することで、旅の自由度やお得度が大幅にアップします。
ここでは、マイルとスカイコインを組み合わせた賢い使い方のポイントを解説します。
マイルは特典航空券、スカイコインは有償航空券に
基本的には、マイルは特典航空券に充てるのが最も価値が高い使い方です。
特に、長距離国際線のビジネスクラスやファーストクラスなどは、現金ではとても高額になるため、特典航空券で発券すれば圧倒的にお得になります。
一方で、スカイコインは有償航空券の購入に充てることで、マイル・プレミアムポイントを積算できるため、修行やステータス維持に活躍します。
特典航空券ではマイルもPPも積算されないため、ここはスカイコインの出番です。
ステータス加算を意識した使い分け
SFC修行やダイヤモンド修行をしている人は、PP（プレミアムポイント）を稼ぐ必要があります。
そのため、修行中はマイルをスカイコインに交換して有償航空券を購入し、搭乗実績を積むのが効率的です。
修行が終わったら、残りのマイルを特典航空券に充てて、お得に旅行を楽しむのが理想です。
空席状況に応じた柔軟な選択
特典航空券は空席が限られているため、希望便が取れない場合もあります。
そんなときは、スカイコインを使って有償航空券を購入することで、希望通りの日程で旅行することができます。
逆に、閑散期や空席が十分にある時期なら、特典航空券でマイルを使う方が経済的です。
このように、マイルとスカイコインを状況に応じて使い分けることで、最大限に価値を引き出し、賢く旅を楽しむことができます。
スカイコインの今後と展望
ANAスカイコインは、サービス開始以来、多くのマイラーに愛用されてきました。
近年ではANAがデジタル戦略を加速していることもあり、今後の展望としてさらに便利で魅力的な制度になる可能性があります。
ここでは、スカイコインの今後や、注目すべき動きについて考察します。
今後のサービス改善予想
ANAは近年、ウェブ予約やアプリの利便性向上を進めており、スカイコインの使い勝手も向上する可能性があります。
具体的には以下のような改善が期待されています。
ANAアプリ内での利用シーン拡大（現状はウェブ限定）
有効期限の延長や、延長オプションの販売
スカイコイン専用キャンペーンの強化
予約可能な商品やサービスの拡充
特に有効期限の延長は、利用者からの要望が強く、ANAが今後柔軟に対応してくる可能性があります。
キャンペーン活用の重要性
ANAでは定期的に「スカイコイン増量キャンペーン」や「特典利用時の優遇キャンペーン」が実施されることがあります。
これらのタイミングを狙ってマイルをスカイコインに交換することで、通常よりも多くのコインを獲得できる場合があります。
そのため、ANAの公式サイトやメールマガジンをこまめにチェックしておくのがおすすめです。
デジタル化の波に乗った進化
今後はANAのデジタル化戦略の一環として、スカイコインの管理や利用がより簡単になり、ポイント経済圏の中核として役割を強める可能性もあります。
ANA Pocketとの連携強化や、他社ポイントとのリアルタイム交換など、便利さが増していくことで、さらに使い道が広がるかもしれません。
このように、スカイコインは単なる「マイルの代替」から、ANAユーザーの旅を支える重要な資産として、今後さらに進化していくでしょう。
まとめ｜ANAスカイコインで賢く旅費を節約
ここまで、ANAスカイコインの仕組みやメリット・デメリット、活用法や裏技まで徹底的に解説してきました。
最後に、この記事のポイントを振り返りつつ、ANAスカイコインを賢く使うためのヒントをまとめます。
スカイコインの強みを再確認
ANAスカイコインは「現金のように使えるマイル資産」として、とても柔軟で便利です。
特典航空券のように空席制限がなく、燃油サーチャージにも利用でき、修行や家族旅行にも幅広く活躍します。
また、少額から使えるため、マイルの有効期限対策にも最適です。
賢い活用法でよりお得に
スカイコインは、マイルや他社ポイント、アップグレードポイントから交換して入手するのが基本です。
50,000マイル以上をまとめて交換し、上級会員やゴールドカードの恩恵を受けることで、最大レートでの交換が可能になります。
修行用にマイルをスカイコイン化して有償航空券を購入し、ステータスを目指すのもおすすめです。
有効期限の管理も重要で、無駄にしないために使う予定を立ててから交換するのがポイントです。
旅の計画に合わせた柔軟な選択を
特典航空券、スカイコイン、有償航空券、それぞれのメリット・デメリットを理解した上で、旅の目的やタイミングに応じて選ぶのが理想的です。
特に、修行中はスカイコインでPPを稼ぎ、修行後はマイルでお得に特典航空券を楽しむ、というように、状況に応じた使い分けが重要です。
ANAスカイコインは、うまく活用することで「ムダなく」「お得に」旅費を節約しつつ、ステータス獲得や家族旅行の夢を叶える強い味方になります。
この記事を参考に、あなたの旅スタイルに合わせた賢い使い方をぜひ実践してみてください。