ANAのステイタス会員資格であるスーパーフライヤーズ(SFC)のメリットである特典について、一覧としてまとめてみました。飛行機を使って、国内旅行や海外旅行に行くことは多いけれども、航空会社独自のステータスについてはあまり興味がなかった方も、これを読めばSFCの良さについてお分かりいただけるのではないかと思います。ぜひご覧ください。
SFCとは概要
SFCとは、「スーパーフライヤーズカード」の略称です。飛行機に登場してPP(プレミアムポイント)を一定数貯めることができた人のみ申し込みをすることのできる、ANAの上級ステータスカードです。

その上級ステータスを獲得するために、ひたすらに飛行機に登場することをSFC修行またはステータス修行と呼ばれています。
SFCのポイント
- 年間プレミアムポイントを50,000ポイント獲得しよう
- プレミアムポイントを貯める方法は飛行機に乗ることのみ
- SFC保有の間はANAの上級会員継続
SFC修行については、以下の記事で解説しています。
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【ANA・SFC修行の概要】安く効率的に取得する方法を解説
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SFC(スーパーフライヤーズカード)の取得するための条件
スーパーフライヤーズカードとは、ANAの上級ステータスであることを示すカードであることと同時に、クレジットカードでもあります。

通常、クレジットカードであれば、収入や属性等、その人自身が発行条件を満たしているのかという判断基準で発光の有無が判定されることが多いかと思います。
しかし、SFCカードは異なります。
カード発行の条件は、ANAの「ダイヤモンドサービスメンバー」または「プラチナサービスメンバー」であることが申し込みの条件となっています。それ以外にも「ANAミリオンマイラー」でも資格が与えられますが、相当な回数、飛行機に乗らなければならないのでここでは割愛します。
注意点として、カード申し込みの条件=カードが確実に発行できるという意味ではありません。クレジットカード自体の審査がありますので、過去に支払遅延をしていたりすると、カードが発行できない可能性があります。
クレジットカードを保有している間は上級会員資格も継続
ここでポイントなのが、一度SFC修行をして、SFCカードを手にすることができれば、そのクレジットカードを保有している限り永続的に上級資格を保持することができるという点です。
ただし、年会費は支払い続ける必要があります。人生で一度、SFC修行をしてカード発行すれば、以降は上級会員になることができるという点が魅力です。
それではさっそく、ANAスーパーフライヤーズの特典について解説していきます。
ANAプレミアムメンバーの特典一覧
ステイタス別に特典を比較する表を作成してみました。
| 項目 | ブロンズ | SFC | プラチナ | ダイヤモンド |
|---|---|---|---|---|
| スターアライアンスの資格 | シルバー | ゴールド | ゴールド | ゴールド |
| プレミアムメンバー専用 サービスデスク | ○ | ○ | ○ | ○ |
| ANAラウンジ | △ | ○ | ○ | ○ |
| ANAスイートラウンジ | × | × | × | ○ |
| コンシェルジュサービス | × | × | × | ○ |
| 国内線座席指定優先 | ○ | ○ | ○ | ◎ |
| 国内線先行予約 | ○ | ○ | ○ | ◎ |
| 国内線特典航空券・ いっしょにマイル割先行予約 | ○ | ○ | ○ | ◎ |
| 座席クラスのアップグレード | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 国際線事前座席指定料金の免除 | × | × | ○ | ○ |
| 国内線特典航空券の空席待ち | × | × | × | ○ |
| 国際線特典航空券・ アップグレード特典の優先 | × | ○ | ○ | ◎ |
| 国際線手数料の免除 | × | × | × | ○ |
| 優先チェックインカウンター | × | ○ | ○ | ◎ |
| 空席待ち優先 | ○ | ○ | ○ | ◎ |
| 優先チェックイン | × | ○ | ○ | ◎ |
| 手荷物預け入れの優遇 | △(国際線) | ○ | ○ | ○ |
| 専用保安検査場 | × | ○ | ○ | ○ |
| 優先搭乗 | × | ○ | ○ | ◎ |
| 手荷物優先受け取り | × | ○ | ○ | ◎ |
| 空港での空席待ち(国内線)の種別 | E | C | B | A |
| アップグレードポイント | ○ | ○ | ○ | ○ |
| フライトボーナスマイル | 40~55% | 35~50% | 90~105% | 115~130% |
| マイルの有効期限延長 | × | × | × | ○ |
| マイル→SKYコイン交換時の倍率 | 1.7倍 | 1.6倍 | 1.7倍 | 1.7倍 |
| ダイヤモンド限定特典 | × | × | × | ○ |
| 成田空港でのマイカー・ バレーの優待 | × | ○ | ○ | ○ |
| 羽田空港駐車場の優先予約 | × | ○ | ○ | ○ |
| 香港国際空港の優先レーン | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 限定デジタルコンテンツ | ○ | ○ | ○ | ○ |
このようにプレミアムメンバーが受けられる特典は数多くあります。
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ANAスーパーフライヤーズの特典①予約時のメリット
プレミアムメンバー専用サービスデスク
スーパーフライヤーズ専用のプレミアムメンバー専用サービスデスクが利用可能です。航空券の予約、マイレージサービス、プレミアムメンバーサービスについての問い合わせができます。
一般会員向けのサービスデスクでは、繋がりにくい時間帯でも、プレミアムメンバー専用の回線であれば、比較的早くオペレーターにつながります。
特典航空券の予約や変更、払戻しの際にも、サービスデスクで対応してもらうことができますので、ネットでの手続きが不安という場合も、安心です。
それらの手続きが、一般会員に比べてより、時短でできるという特典です。
スーパーフライヤーズサービスデスク
0120-029-340(フリーダイヤル)
0570-029-340(全国一律料金)
03-6741-6682(有料)携帯電話・日本国外からは有料ダイヤルへ。
営業時間は次の通り。
①国内線一般・特典予約:8:00~20:00(年中無休)
②国際線一般・特典予約:24時間 ※1(年中無休)
③マイレージお問い合わせ:平日/土曜 9:00~17:00 、日・祝・年始(1/1~1/3)/ 休
利用方法は、各電話番号にかけた後に、ANAマイレージクラブお客様番号(10桁)入力し、AMCパスワードを入力します。
国内線の先行予約が可能
ANAの運行期間ごとに、一斉販売される運賃を、一般販売に先駆けて予約することができる特典です。かならず押さえたいと思っている、日時の航空券がある場合などには、ありがたい特典です。
国内線座席指定の優先
一般会員にはできないサービスとして、国内線の座席指定の優先があります。一般会員よりも、より多くの座席を選択することができます。一般会員では制限された座席しか選択することはできませんので、より快適な旅行をするためにはありがたい特典です。
下図は座席指定のイメージです。

ダイアモンドが最も選択肢が広くなります。スーパーフライヤーズはプラチナメンバー相当の選択ができるようになります。一般会員では指定ができない、足元が広い非常口前の席や前方席などが、優先的に指定できるようになります。
国際線事前座席指定料金の免除
ANAグループ運航便の国際線エコノミークラスにおいて、メンバー本人および同一予約または事前に同行者情報の登録をした同行者は、事前座席指定料金が免除されます。
通路に出やすい、脚が伸ばせる座席やお好みやご同行者とお並びのシートなど、希望の座席で、機内での時間をより快適に過ごすことができます。
予約時の空席待ちの優先
国内線と国際線で空席待ちをすることができます。希望の便が満席であっても、空席待ち予約が優先されるメリットがあります。空席があれば急な予定の変更の際、時間を無駄にすることなく飛行機に乗れるようになれます。
また、出発当日の空港においても、座席のアップグレード等の空席待ちが優先されます。
国内線特典航空券・いっしょにマイル割の先行予約
埋まりやすい日程のマイルを使用した、国内線特典航空券やいっしょにマイル割の先行予約が可能です。貯めたマイルをより有効に使用することのできる特典と言えます。
国際線特典航空券・アップグレード特典の優先
メンバー本人が自身のマイルでご搭乗する場合、ANAグループ(ANA・エアージャパン)運航便の国際線特典航空券と国際線アップグレード特典のご予約および空席待ちが優先的されます。プレミアムメンバー本人のマイルを使う同一予約番号の同行者の予約も優先されます。
ANAスーパーフライヤーズの特典②空港でのメリット
ANAラウンジを利用可能(国内線・国際線・スタアラ加盟航空会社)
ANAグループ運航便およびスター アライアンス加盟航空会社運航便で出発の際、「ラウンジ」を利用することができます。本会員のほかに、同行者1名まで利用することができます。
対象ラウンジは、ANAグループ(ANA・エアージャパン・ANAウイングス)運航便およびスター アライアンス加盟航空会社運航便、スター アライアンス コネクティングパートナーへの(からの)乗り継ぎ便で出発の際、搭乗時刻まで各空港内にある指定です。
また、「スター アライアンス・ゴールド」メンバーとして、スター アライアンス加盟航空会社運航便の搭乗時に、全世界1,000カ所以上の空港内にあるスター アライアンス加盟航空会社のラウンジを利用できます。
優先チェックインカウンター
スーパーフライヤーズの優先チェックインカウンターは「国内線」と「国際線」ともに利用可能です。国内線では「ANAプレミアムチェックイン」を利用することができます。国際線では、ビジネスクラスチェックインカウンターとスターアライアンス・ゴールドのチェックインカウンターを利用することができます。
ANAスイートチェックインやファーストクラスチェックインカウンターを利用することはできません。
国内線の対象空港
羽田空港、成田空港、新千歳空港、伊丹空港、関西空港、神戸空港、名古屋(中部)空港、福岡空港、那覇空港、仙台空港、小松空港、岡山空港、広島空港、松山空港、熊本空港、宮崎空港、鹿児島空港
手荷物受取の優先
ANAグループ運航便、およびスター アライアンス加盟航空会社、あるいはスター アライアンス コネクティングパートナーへの(からの)お乗り継ぎ便を利用の際、手荷物に優先タグをつけてもらうことができます。到着後は優先的に受け取りをすることができます。
手荷物のタグに「PRIORITY」のタグがつけられます。
手荷物許容量の優待
国内線の利用時には、無料の手荷物許容量がプラス20kgまで預けることが可能です。
プレミアムクラスであれば、通常40キロのところ60キロまで、普通席であれば通常20キロのところ40キロまで預けることができます。
| プレミアクラス | 通常40kg+20kg=60kg |
| 普通席 | 通常20kg+20kg=40kg |
国際線利用時には、無料手荷物許容量のほかにプラス「1個」追加で預けることができます。
ファーストの場合32キロ×3個+1個まで
ビジネスの場合32キロ×2個+1個まで
プレミアムエコノミー、エコノミーの場合23キロ×2個+1個まで
| ファーストクラス | 1個あたり32kg4個まで |
| ビジネスクラス | 1個あたり32kg3個まで |
| プレミアムエコノミー エコノミー | 1個あたり23kg3個まで |
スターアライアンス加盟航空会社の場合、個数制の場合は+1個、重量制の場合は+20キロまで優待があります。
専用保安検査場の利用
ANAグループ運航便を登場する際に、専用保安検査場を利用することができます。一般の検査場が混雑しているときでも、スムーズに案内をしてもらうことができます。
国内線
ANA PREMIUM CHECK-IN内の専用保安検査場を利用することができます。対象空港は次の通りです。
対象空港:羽田空港、新千歳空港、福岡空港、伊丹空港、那覇空港(手荷物預け入れは優先チェックインカウンターへ)
以上の通り、ありがたいサービスではあるものの、対象空港はあまり多くはありません。また、羽田空港のみにある、ANA SUITE CHECK-INを利用することはできません。
国際線
STAR ALLIANCE GOLD TRACKを利用可能です。国内では成田空港が対象です。スターアライアンス加盟航空会社、コネクティングパートナーへの(からの)乗り継ぎの場合でも、世界各地の空港で利用可能です。
ほかにも、成田空港と羽田空港の優先保安検査場(プライオリティレーン)を利用可能です。
優先搭乗が可能
上級ステイタスを肌で感じやすいのがこの、優先搭乗です。一般の方よりも優先して飛行機に搭乗することができます。飛行機に早く乗っても意味がないのではないかと、思っている人もいるかと思いますが、意味はあると思います。
それは、混雑時に最後のほうに搭乗をすると、上の棚に荷物を入れられないことがあります。その場合は、座席から遠くの場所に置かざるを得ないことがあります。
飛行機を降りす際にも、手間が生じます。荷物が多いときは優先搭乗のメリットはものすごくあると感じます。
搭乗の順番は次の通りです。
- 事前改札サービス(お手伝いが必要な方、妊娠中・乳幼児を連れている方)
- Group1:ダイヤモンド・ファーストクラス
- Group2:プラチナ・スーパーフライヤーズ・スタアラゴールド・プレミアクラス
- Group3・4・5:一般搭乗(窓側→中央席→通路席)
マイカー・バレーの優待
成田空港の提携駐車場を優待料金にて利用可能です。往復でANA便名での予約をしている場合に利用できます。屋根付きの駐車場で保管されます。帰国後にラウンジ隣接の専用車寄せまで、車を届けてもらうことができますので、車の受け取りまで、ANA ARRIVAL LOUNGEでくつろぐことができます。また、利用金額に対してマイルをためることができます。
羽田空港駐車場の優先予約
羽田空港第3駐車場(P3)の予約が優先されます。有料にはなりますが、混雑時の利用の際は、メリットを享受することのできる特典です。
香港国際空港の優先レーン
香港国際空港の出入国手続きにおいて優先レーン(フリークエントビジターeチャンネル)が利用できます。利用する人がかなり限定される特典と言えますが、メリットの一つです。
ANAスーパーフライヤーズの特典③優遇特典
アップグレードポイント付与
付与されるアップグレードポイントを利用することで、座席アップグレード等ができます。ただし、事前サービスの期間は、アップグレードポイント付与されません。翌年4月1日より利用可能です。
100,000プレミアムポイントで40アップグレードポイントが付与されます。
| 前年に貯めたポイント(ANAグループ運航便) | 獲得アップグレードポイント |
|---|---|
| 250,000– | 100アップグレードポイント |
| 200,000–249,999 | 80アップグレードポイント |
| 150,000–199,999 | 60アップグレードポイント |
| 120,000–149,999 | 50アップグレードポイント |
| 80,000–119,999 | 40アップグレードポイント |
| 40,000–79,999 | 20アップグレードポイント |
| 30,000–39,999 | 10アップグレードポイント |
| 20,000–29,999 | 8アップグレードポイント |
| 10,000–19,999 | 6アップグレードポイント |
| 1–9,999 | 4アップグレードポイント |
「スーパーフライヤーズ」かつ「ダイヤモンド・プラチナ・ブロンズ」のどれかのステータスを所持している場合は、追加で4アップグレードポイント付与されます。
このポイントを使用することで、ANAのプレミアムなサービスを受けることができます。
アップグレードポイントの使い方は次の3つです。

座席クラスのアップグレード
国内線は普通席からプレミアムクラスに、1人あたり4アップグレードポイント使用することによりアップグレード可能です。
国際線は4~20アップグレードポイントを使用することで、プレミアムエコノミーやビジネスクラス、ファーストクラスにもアップグレードすることが可能です。
ラウンジ利用
1人当たり2アップグレードポイントを使用することにより、同行者、特典利用者登録済みの方がANAラウンジに入室することができます。
ANA SKYコインに交換
1アップグレードポイントあたりANA SKYコイン1000コインに交換することができます。
ANA SKYコインは、航空券や旅行商品の支払いに現金と同じような扱いで使用することができます。1コイン=1円の価値があります。
フライトボーナスマイル
フライトで付与されるマイルに追加して、ボーナスマイルがもらえます。カードの種別によって積算されるボーナスが異なります。フライトボーナスマイルは次の通りです。
- 一般カード:35%
- ゴールドカード:40%
- カードプレミアム:50%
マイルからANA SKYコインへ特別倍率で交換
50,000マイル以上をANA SKY コインに交換する際、交換率が最大1.6倍になります。
50000マイルが80,000スカイコインに交換できます。
一般のAMC会員は最大1.2倍です。60000スカイコインにしかなりませんので、20,000スカイコインの差になります。
オリジナルネームタグのプレゼント
スーパーフライヤーズ入会の際には、ネームタグをもらうことができます。

ダイアリー・カレンダーのプレゼント
希望をすることで、翌年度版の卓上カレンダーとダイアリーをもらうことができます。

その他
プレミアムメンバーの特典として、「プレミアムメンバー限定ANAセレクション」を利用可能です。マイルを使ったプレミアム会員限定の特典が用意されています。
「ライフソリューションサービス ボーナスマイル」特典があります。ANA FESTAなどのANA関連のショップやサービスの利用時に通常よりも3倍マイルが貯まる特典です。
「プレミアムメンバー・スーパーフライヤーズ会員限定デジタルコンテンツ」特典は、プレミアムメンバー限定のデジタルコンテンツです。様々な情報を発信していて、記事を読むことができます。
IHG/ANAホテルズグループジャパン系列のホテルに宿泊する際には、優待価格のプランが用意されています。
これ以外にもキャンペーンを随時実施しており、お得な優待を受けることができます。
他社ステータスとの比較
JALグローバルクラブ(JGC)との違い
ANAのSFCと並び称されるのが、JALのJALグローバルクラブ(JGC)です。
どちらも国内大手航空会社の上級会員制度ですが、その特徴やメリットにはいくつかの違いがあります。
- 取得条件:JGCはJALの上級会員(JMBサファイア以上)で申し込み可能。SFCはANAプラチナまたはダイヤモンドメンバーが対象。
- ステータス維持:どちらもカード保有中は上級会員資格が維持可能。ただし審査基準に差がある場合も。
- 提携航空会社:ANAはスターアライアンス加盟、JALはワンワールド加盟で特典利用できる航空会社が異なる。
- 特典内容:ラウンジ利用や優先搭乗などの基本特典は共通だが、ボーナスマイル率やアップグレード特典の細部に差がある。
選択のポイントは、どの航空会社グループを多く利用するか、またフライトの路線やサービスに対する好みが大きく影響します。
スターアライアンス加盟航空会社のステータス比較
SFCが付与するスターアライアンスゴールド資格は、世界中の多くの航空会社で共通の上級会員特典を受けられる点が大きなメリットです。
ユナイテッド航空、ルフトハンザ航空、シンガポール航空など、スターアライアンス加盟の28社で利用可能です。
他の航空連合(ワンワールド、スカイチーム)と比較すると、以下のような違いがあります。
| 航空連合 | 加盟航空会社数 | 主な上級会員特典 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| スターアライアンス | 28社 | ラウンジ利用、優先搭乗、追加手荷物許容量など | 世界最大規模の加盟数。広範なネットワーク。 |
| ワンワールド | 13社 | 似た特典内容 | JALが加盟。日米欧中心のネットワーク。 |
| スカイチーム | 19社 | 似た特典内容 | 欧州・アジアに強み。 |
ANAのSFCはスターアライアンスのゴールド資格を付帯させることで、国内外で使いやすい上級資格として高く評価されています。
SFC修行のモデルケースと費用シミュレーション
効率よくPPを貯める路線・運賃の選び方
SFC修行で最も重要なのは、プレミアムポイント(PP)を効率的に稼ぐことです。
PPは飛行距離と運賃クラスによって決まるため、長距離かつ運賃倍率の高いプレミアム運賃を選ぶことが基本となります。
おすすめの路線例は以下の通りです。
- 東京(羽田)⇔那覇:国内最長路線のひとつでPPが稼ぎやすい
- 東京⇔札幌:人気の路線でプレミアムクラス利用も多い
- 羽田⇔沖縄を往復するプレミアム株主優待割引運賃
- 国際線(東南アジア)ビジネスクラス:羽田⇔シンガポールやバンコクなど
国内線修行・国際線修行のおすすめプラン
国内線中心の修行では、安価な「プレミアム株主優待割引」を利用し、羽田⇔那覇間を複数往復する方法が主流です。
1回の往復で約5,700PP獲得できるため、9往復程度で50,000PPに達します。
国際線を組み合わせる場合は、ビジネスクラスのマイル加算率が高い路線を選びます。
東南アジアや中国、韓国路線のビジネスクラス利用で短期間に効率よくPPを貯められます。
費用対効果と年間コストの目安
SFC修行にかかる費用は路線選択と搭乗クラスによって大きく異なりますが、一般的な目安は以下の通りです。
- 国内線修行:10〜15万円程度(プレミアム株主優待割引利用で往復約1.5万円×9回程度)
- 国際線修行:30〜50万円程度(ビジネスクラス利用の場合)
費用対効果を最大化するには、安い割引運賃+効率的なPP獲得がポイントです。
また、修行期間を1年以内に抑え、翌年からSFC資格を活用する計画が一般的です。
費用例(国内線修行モデル)
- 羽田⇔那覇 プレミアム株主優待割引 往復約15,000円
- 往復で約5,700PP獲得 × 9往復で約51,300PP
- 総費用:約135,000円
SFC取得後の維持コストと注意点
年会費や家族カードの費用
SFCカードを取得した後は、カードを保有し続ける限り、年会費の支払いが必要です。
年会費はカードの種類によって異なり、一般カードで約11,550円、ゴールドカードで約16,500円、プレミアムカードでは約77,000円(税込)となっています。
家族カードも発行可能で、家族会員もSFC特典の一部を受けられますが、家族カードの年会費は種類によって異なりますので、事前に確認が必要です。
家族会員が受けられる特典
家族カードを保有している家族会員も、SFCの一部特典を享受できます。
例えば、ANAラウンジの利用や優先搭乗、手荷物の優遇などが含まれますが、本人会員のようにすべての特典が利用できるわけではありません。
また、家族でフライトを利用する場合は、家族カードをうまく活用することで快適さがアップします。
カード更新や特典改定に関する注意点
SFCカードの特典内容や年会費は、ANAの政策変更やカード会社の判断により将来的に改定される可能性があります。
常に公式サイトやカード会員向けの案内をチェックし、変更に対応することが大切です。
また、カードの更新時に審査がある場合もあり、支払い遅延などがあると資格維持に影響を与える可能性もあるため、注意が必要です。
SFCを取得するメリットとデメリット
メリット:半永久的な上級会員資格
SFCの最大のメリットは、一度修行を終えてカードを発行すれば、カードを保有し続ける限り上級会員資格を半永久的に維持できることです。
これにより、毎年のプレミアムポイント獲得のための修行が不要となり、負担が大幅に軽減されます。
メリット:国内外での快適な旅行体験
SFC会員は、ANA便だけでなくスターアライアンス加盟航空会社のフライトでも、多彩な上級会員特典を受けられます。
これには、ラウンジ利用、優先搭乗、手荷物優遇、専用保安検査場の利用などが含まれ、国内外の旅行が格段に快適になります。
また、特典航空券の予約やアップグレードの優先もあり、旅行計画の自由度が高まることも魅力です。
デメリット:修行コスト・時間・審査リスク
一方で、SFCを取得するためには50,000PP以上を貯める修行が必要で、費用や時間の負担が大きい点はデメリットです。
路線選びや運賃クラスを工夫しないと、思わぬ高コストになる場合もあります。
また、SFCカードはクレジットカードであるため、発行には審査があり、過去の支払い遅延や信用情報によっては発行が拒否されることもあります。
さらに、年会費の支払いが必要なため、長期的に維持するコストも考慮する必要があります。
まとめ:SFCはどんな人におすすめ?
頻繁に飛行機を利用する人
仕事やプライベートで頻繁にANA便やスターアライアンス加盟航空会社を利用する人にとって、SFCは快適な旅行環境と多くの特典を安定的に享受できる強力なパートナーとなります。
毎年の修行を繰り返す手間がなくなるため、時間的・経済的なメリットも大きいです。
家族旅行・海外旅行が多い人
SFC会員は同行者1名までANAラウンジが無料で利用できるほか、家族カードを発行して家族も一部の特典を享受可能です。
また、国際線でのスターアライアンスゴールド資格により、海外旅行や出張でも数多くの特典が利用でき、家族旅行がより快適でお得になります。
ANA・スターアライアンスをメインに利用する人
ANAおよびスターアライアンス加盟航空会社をメインに利用している方は、SFCを取得することで世界中で一貫した上級会員特典を享受できます。
特に、頻繁に海外出張や旅行をする方は、乗り継ぎや空港サービスの優遇を大いに活用できるでしょう。
以上のように、SFCはANAやスターアライアンス便をよく利用する方々にとって、非常に魅力的なステータスカードです。
取得には一定の努力とコストがかかりますが、半永久的に多くの特典を享受できる価値は十分にあります。
ご覧いただきありがとうございました。ぜひこの記事を参考に、SFC取得への検討を進めてみてください。


