マイ・ペイすリボは三井住友系のクレジットカードで利用することができるリボ払いサービスです。自由に支払い金額を調整することができ、毎月の支払いを計画的にすることができるというメリットの他にも、年会費割引やポイント還元率をアップすることもできます。うまく使いこなすことができれば、お得にクレジットカードを利用することができます。
マイ・ペイすリボとは
マイ・ペイすリボは、三井住友カードが提供するリボルビング払い(リボ払い)サービスの一つです。通常カード利用時は「1回払い」で支払いますが、マイ・ペイすリボに登録すると、自動的にリボ払い扱いになります。あらかじめ設定した毎月の支払額を超えた分は翌月以降に繰り越され、残高に対して**実質年率15.0%**のリボ手数料が課されます 。リボ払いは、毎月の返済額を一定にできるため「家計管理しやすい」というメリットがありますが、金利負担が大きくなるリスクがあります 。
手数料率:実質年率15.0%(日割計算) 。たとえば残高10,000円のリボ払いの場合、30日間で約144円(=10000×15%×30/365)ほどの手数料が生じます。残高1,000円であれば約14円程度です(公式例も参照) 。
利用枠(限度額):0~200万円(カード種別により上限が異なる) 。
支払日:毎月15日締め翌月10日払い、または毎月末締め翌月26日払いの2通りから選択可能です 。
さらに支払い状況に応じて、毎月の支払額を増額・減額(臨時返済)できます。増額(繰上返済)を使えばリボ残高を早く減らせ、減額を使えば予定より少ない支払いでリボ金利が発生させられます 。最低支払金額は一般カード5,000円、ゴールド以上は10,000円(以降は1万円単位)です 。
マイ・ペイすリボの概要
| 手数料 | 実質年率15% |
| リボ払い利用枠 | 0〜200万円(カードにより異なる) |
| 支払日 | 毎月15日締め切り翌月10日の支払い、 または 毎月末日締め切り翌月26日の支払い |
マイ・ペイすリボの手数料と計算例
マイ・ペイすリボでは、元金定額コース(毎月の元金返済額が一定)を例に見てみます。6月15日に50,000円を利用し、支払日を毎月26日・元金コース5,000円と設定した場合の支払い例は次の通りです 。
日付 | 支払額(設定5,000円コース) | 支払額(設定15,000円コース) | 内手数料(注) | 支払後残高 |
|---|---|---|---|---|
7月26日 | 5,000円 | 5,000円 | 0円 | 45,000円 |
8月26日 | 5,092円 | 5,092円 | 92円 | 40,000円 |
9月26日 | 5,563円 | 15,563円 | 563円 | 35,000円 |
1ヶ月あたりの手数料目安
残高1000円の場合:1000×15%×35/365=約14円
残高10000円の場合:10000×15%×35/365=約144円
公式サイトには次のような計算例があります。当然のことながら、残高の返済までの期間が長くなればなるほど、手数料が高くなります。
メリット:年会費割引の特典がある
マイ・ペイすリボの最大のメリットは年会費の割引特典を受けられるということです。年会費割引は年に1回以上リボ払い手数料の支払いがあれば、受けることができます。
特におすすめなのはANA VISAカードなどのANA系のカードの割引です。一般カードであれば、割引を受けつつ継続マイルとして、1000マイル受け取ることができますので、カードとして利用しない場合も、年会費のもとが取れてしまいます。
マイ・ペイすリボ最大のメリットは、年会費の割引特典です。現在の条件では、「次回年会費お支払い月の前月」までに1回以上のリボ払い手数料支払いがあれば、その年の年会費が無料または半額になります 。つまり、年に一度でもリボ手数料を1円以上発生させれば、対象カードの年会費が大幅に割引される仕組みです(*リボ手数料以外の手数料は対象外) 。
適用期間の目安:2021年2月年会費支払い分以降は、「今回年会費月」から「次回年会費月の前月」までの間にリボ手数料支払いがあれば対象 。例:2月支払いの場合、前年度2月~当年1月に1回以上リボ手数料があること。
対象カード:一般的な三井住友カード(プロパー・提携)の多くが対象。三井住友プラチナ、プラチナプリファード、ゴールド(NL)等一部カードや提携カード、およびリボ特典非対象のゴールド(NL)や一部法人カード等は対象外です 。
割引額:カード種類によりますが、例えば一般カードでは年会費1,375円が無料、ゴールドカード11,000円が4,400円に(Web明細・リボ併用後)などお得になります(後述の表参照) 。
また、ANA VISAカードなどANA提携カードではこの年会費割引+マイル獲得のメリットが特に大きいです。ANA一般カード(年会費2,200円)の場合、マイ・ペイすリボ+Web明細で年1,127円まで下げつつ継続マイル1,000マイルがもらえます 。ANA系カードは最大7枚まで同時保有できるため、年会費を支払ってでも効率よくマイルを積み増せます 。
年会費割引の具体例
三井住友カード(一般):通常1,375円→ マイペイすリボ+Web明細併用で0円 。
三井住友VISAゴールド:11,000円→ 4,400円(割引) 。
ANA VISA一般カード:2,200円→ 1,127円(割引) (継続1,000マイル獲得) 。
※Web明細割引は別途、最大1,100円(一般カード550円、ゴールド以上1,100円) 。これと組み合わせて年会費をさらに減らせます(次章参照)。
ポイント還元率アップ
マイ・ペイすリボ利用月にはVポイントが+0.5%加算される特典もあります 。通常ポイント還元率が0.5%の三井住友カードでは、リボ手数料請求月は+0.5%で合計1.0%にアップします 。具体的には、リボ手数料請求のある月のカード利用金額(200円=1ポイント基準)に対し、通常ポイントに加えて200円ごとに0.5%相当のVポイントが上乗せされます 。ただし新規利用分のリボ手数料は2回目以降の請求から発生するため、カード初利用月の利用分には適用されません 。
このように、年会費割引とポイント還元の両方を活用することで、三井住友カードの利便性とお得度を高められます。ただし「リボ払い手数料を発生させる」ことが条件なので、手数料負担を最小限に抑える設定(後述)で利用するのがおすすめです 。
お買物安心保険(ショッピング保険)
マイ・ペイすリボを利用することで、三井住友カードのショッピング保険(動産総合保険)が追加付帯されます 。この保険は、カードで購入した商品の破損・盗難を補償するもので、購入日翌日から200日間が対象です 。
補償限度額:ゴールドカード以上は300万円、ヤングゴールドは200万円、一般カードクラスは100万円 。
自己負担額:1事故につき3,000円(どのカードも共通) 。
対象期間:購入日翌日から200日間 。
※一般カード(C・Dクラス)は「リボ・3回以上支払い利用」が付帯条件です 。
ゴールドカードなど 一般カードなど 補償限度額 300万円 100万円 対象利用 海外・国内利用 海外・国内利用 自己負担額 1事故につき3,000円 1事故につき3,000円 対象期間 購入日及びその翌日から200日間 購入日及びその翌日から200日間
ゴールド以上は標準で付帯していますが、一般カードではマイ・ペイすリボを使うことで補償対象になります 。なお対象外カードもあるため、利用前に公式ページで要確認ください 。
WEB明細書利用による年会費割引
三井住友カードでは「WEB明細書サービス」の利用でも年会費割引特典があります 。Web明細に切り替えると年会費が**最大1,100円(税込)**割引され、ゴールド以上会員は1,100円、その他一般カード会員は550円の割引が受けられます 。マイ・ペイすリボの年会費割引と併用すれば、年間のカード維持費をさらに抑えられます。
割引金額:プラチナ・ゴールド会員は年1,100円、その他のカード会員は550円 。年会費未満の割引額は無料になります。
適用条件:過去1年間に6回以上の請求があることなど細かな条件があります 。通常カードの場合、年会費請求前月17日(26日支払の場合は当月2日)までにWEB明細登録が必要です 。
カード種別ごとの割引金額は次の通りです。
| 三井住友カード プラチナ ・ ゴールド会員 | 1,100円(税込) |
|---|---|
| 三井住友カード プラチナプリファード・ ゴールド(NL)・ビジネスオーナーズ ゴールド会員 | 割引対象外 |
| その他のカード会員 | 550円(税込) |
ANAマイラーは三井住友カードを複数持つべき
ANAカードの継続マイル狙いで、カードを保有するメリットがあります。年会費の割引を利用すれば、1マイル=2円以上の価値があるマイルを、1.1円前後で手に入れることができます。ANAカードは最大で7枚同時に保有することができますので、一般カードであれば年会費を支払うことで年間7000マイルが手に入ります。
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対象カード
プロパー系
| 年会費 | マイ・ペイすリボ+ Web明細割引後 | |
| 三井住友カード | 1,375円 | 無料 |
| 三井住友カード ゴールド(NL) | 5,500円 | 割引なし |
| 三井住友ゴールドカード | 11,000円 | 4,400円 |
| 三井住友カード プラチナプリファード | 33,000円 | 割引なし |
| 三井住友プラチナカード | 55,000円 | 53,900円 |
ANAカード系
| 年会費 | マイ・ペイすリボ +Web明細割引後 | |
| ANAカード(一般カード) | 2,200円 | 1,127円 |
| ANA VISA Suicaカード | 2,200円 | 826円 |
| ANA TOKYU POINT ClubQ PASMO マスターカード | 2,200円 | 826円 |
| ANA ワイドカード | 7,975円 | 6,902円 |
| ANAカード(ワイドゴールドカード) | 15,400円 | 10,450円 |
| ANAスーパーフライヤーズカード | 11,275円 | 10,202円 |
| ANAスーパーフライヤーズゴールド | 16,500円 | 11,550円 |
| ANA VISAプラチナプレミアムカード | 88,000円 | 割引なし |
| ANA VISAプラチナスーパーフライヤーズプレミアムカード | 96,800円 | 割引なし |
マイ・ペイすリボのやりかた
カード利用時は、リボ払いを指定する必要はなく、1回払で決済をします。マイ・ペイすリボは対象カードであれば、誰でも利用することができるサービスで、WEBまたは電話で申し込みをすることができます。
手順①Vpassログイン
まずは、三井住友カードの公式サイトVpassにログインします。
https://www.smbc-card.com/mem/index.jsp
手順②「リボ払い&キャッシング」→「マイ・ペイすリボ」に進む
「リボ払い&キャッシング」のボタンを押下し、「マイペイすリボ」の順番に進みます。

手順③「マイ・ペイすリボ」申込
最低支払金額として、毎月の支払金額を指定します。こちらにはカード種別ごとに最低支払金額が設定されています。設定金額の単位は次のとおりです。
| 三井住友カード | 5,000円 |
|---|---|
| 三井住友カード ゴールド | 10,000円 |
ゴールドカードの設定単位は10,000円単位となっておりますが、一般カードは5000円単位とより細かく設定できます。
支払い金額の臨時増額と臨時減額
当月のカード利用金額に応じて、支払い金額の増減をすることができます。マイ・ペイすリボによる特典を受けるためには、手数料の発生が条件となっていますので、支払い金額を調整することで手数料をわずかに発生させて、特典をお得に受けることができるようになります。。
たとえば、11,000円が支払額だとしたら、支払額を10,000円に設定すれば、手数料が発生するのが1000円だけになります。リボ払いで残す金額は、臨時増額や臨時減額によって調整することができますが、それぞれWEBで変更可能な金額が異なります。
- 一時増額→1,000円単位で変更可能
- 一時減額→10,000単位で変更可能
リボ払いの高額な手数料を恐れて、高い金額に支払額を設定していると、一時減額をすることとなります。一時減額の場合は、最大で9,999円の残高となります。
反対に、一時増額であれば、最大で999円の残高まで調整することができます。リボ払いをうまく活用するためには、一時増額をおすすめします。
なお、一時減額の場合であっても、コールセンターにて手続きをすれば、1000円単位での調整が可能です。私的に電話は少し手間だと思ってしまいますが、それを厭わないような方は、それでも良いかもしれません。

マイ・ペイすリボの利用方法
マイ・ペイすリボは事前登録制のサービスです。カードを利用する際にリボ払いを指定する必要はなく、通常通り1回払いで決済します。対象カード会員なら以下の手順でマイ・ペイすリボを申し込めます。
Vpassログイン
三井住友カード公式サイトの「Vpass」にログインします。
リボ設定画面へ
メニューの「リボ・分割&借り入れ」→「マイ・ペイすリボ」へ進みます。
登録・設定
マイ・ペイすリボに登録し、毎月の最低支払金額(一般カード5,000円~、ゴールドは10,000円~)を設定します 。
支払額変更(臨時返済)
当月分の利用金額に応じて、毎月の支払額を増額または減額(臨時返済)します。特に手数料を最低限にするため、支払い確定日の直後(支払日前5日程度)に増減額手続きを行いましょう 。一例として、支払額を11,000円から10,000円に減額すれば1,000円分が繰り越され、わずかな手数料負担で年会費割引条件を満たせます 。
増額返済:銀行振込やATMで任意額を返済できます。
一時増額減額:Webから、次回支払分の増額・減額が可能です(増額は1,000円単位、減額は10,000円単位が通常。ただし電話手続きで1,000円単位減額も可能)。
以上のように、マイ・ペイすリボを賢く使いこなせば、大きな利息をかけずに年会費割引やポイントアップ、保険付帯のメリットを享受できます 。特に年1回の手数料発生で年会費分の価値を得る戦略や、WEB明細との併用による追加割引は見逃せません。詳細や最新情報は公式サイトも併せて確認し、安全に活用しましょう


